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2018-03-25

上橋菜穂子「獣の奏者」

<獣の奏者>シリーズ
上橋菜穂子『獣の奏者 I 闘蛇編』(講談社 2006)
上橋菜穂子『獣の奏者 II 王獣編』(講談社 2006)
上橋菜穂子『獣の奏者 III探求編』(講談社 2009)
上橋菜穂子『獣の奏者 IV 完結編』(講談社 2009)
上橋菜穂子『獣の奏者 外伝 刹那』(講談社 2010)
以上、読了。
戦いに「獣」を使う人々の世界を描くファンタジー。

全部読み終わってから感想書こうと思っていたら、取り紛れて感想書くの忘れていた…。
昨年のうちには読み終わっていたのに。
だいぶ記憶が不確かになってしまったが、何とか。

当初は2巻目の「王獣編」で終わっていたらしいが、のち続編ができた。
続編が読めたのは嬉しいが…。
「外伝までひとまとめの話」と聞いたような気がするので一気に読んだ。

おもしろいけれど、シビアでハードな物語。

アニメにもなっているが、未読だったので観ていない。
本には表紙に影が見えるくらいなので闘蛇や王獣がどんな姿をしているのか私の想像力ではよくわからないのだが、固定イメージつけたくなかったし。

以下、結末を含め内容にふれるので畳む。
 

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2018-03-24

映画「リメンバー・ミー」

映画「リメンバー・ミー」を観に行った。
柏市の「MOVIX柏の葉」にて。

初めてつくばエクスプレスとかに乗りました。
常磐線の柏駅が近ければ刀剣乱舞コラボのスタンプ押しに行くところだったが結構離れているのね。
封切り日の3/16(金)、いつもお世話になっているM様からのお誘いで。

ディズニー、というか、ピクサーのCGアニメ映画。
夫が音楽のために出て行ったという女性の「音楽は禁止!」な一族で、音楽がやりたい少年が主人公。
主人公が「死者の国」へ行ってしまって戻るためには「家族の許し」がいるんだけど、「二度と音楽をやらない」という条件をつけられるので、「別の家族」に会いに行こうとする…

日本のお盆のように「死者の日」という慣習があるメキシコが舞台。「死者の日」は亡くなった家族の写真を祭壇に飾って偲ぶ日らしい。たくさん出てくるオレンジ色の花びらはマリゴールドとのこと。死者を偲ぶ日だけど、基本的には「お祭り」。
映画だと「死者の国」から生者には見えないけど死者が現世に遊びに来たりしていて(写真が飾られていないと現世に行けない)、死者は骸骨の姿で現されている。骸骨は死者の姿としてメキシコの絵画では実際よく絵に描かれたりするようだ。
あと、映画では、現世で忘れられてしまって祭壇に誰も写真を飾ってくれなくなると、死者の国でも消滅してしまって「第二の死」を迎える、という設定がある。

「死者の国」には魂を導くガイド、「アレブリヘ」というカラフルな動物がいるんだけど、その中のジャガーに羽が生えたような奴が格好いい。現世に遊びに来たときは猫の姿になっていた。やはり「ネコ科」だったのか。
「アレブリヘ」というのはもともはメキシコの民芸品で、「魂のガイド」にしたのは映画のオリジナルのようだ。

ときどき名前の出てくる「フリーダ・カーロ」は、ポリオや交通事故の後遺症などに苦しみながらもメキシコの国民的画家となった実在の女性。アメリカでもよく知られているのかな。

映像はすごくきれいで音楽もいい。
ミュージカルっぽく歌も多いけど、吹き替えの声優さんたちも主人公を含めきっちり歌えていて安心感。
このへんはさすがディズニーだよね。
画面の中に書き文字があるときはちゃんと日本語になっているのもディズニーでは常態かな?

テーマはまあ「家族の絆」なんだけど、最初は「音楽で心を溶かす」的な定番な手が使えなかったりするので、ちょっとひとひねりしてある感じ。
子どもが主人公でコメディタッチで冒険物語的なところもあるけど、人間ドラマ的にも深いものがあって、大人も楽しめる作品だと思う。
アカデミー賞の長編アニメ映画賞と主題歌賞を受賞している。
良い物語でした。


「アナと雪の女王」の後日談の短篇アニメ「アナと雪の女王/家族の思い出」との併映で、こちらの方を先にやった。クリスマスを描いたミュージカル的な小品。いや実は「アナと雪の女王」観てないんだけどさ…。
これも「家族」がテーマのお話でした。
 

2018-03-21

大学恩師最終講義(2017.3)

(書いておこうと思っていたのに気が付くと1年前になっていました…先生、すみません!)

大学のときのゼミ担当の先生が「選択定年」で退職され、最終講義が公開されるというので行ってきました。
私たちのときは助手だった先生が教授になっていて、それももう退職とは…(なお自分の年齢は考えないものとする)。
慶應義塾大学 文学部 図書館・情報学科 図書館・情報学専攻。
我らゼミ1期生は公立や大学の図書館に就職する人が多かったかな。

最終講義「地域の情報拠点としての図書館」
日時:2017年3月11日(土)14:00~15:30
場所:慶應義塾大学三田キャンパス西校舎519教室

硬そうなタイトルですが、訪れた全国各地の公立の図書館をスライドを映しながらおもしろおかしく紹介するというものでした。
公共図書館分野を中心に、これまでいろいろ発言したり仕事をなさっておられました。

講義の後は懇親会もあって、同期の人たちなどにも会えて楽しかったです。

学科のゼミの出身者だけでなく、社会人入学のクラスも持っていたとのこと、ゼミ1期生の我々よりも年上の方もいらっしゃいました。その社会人クラスに入っていたという今の職場の後輩だった人にもばったり会ったりしてびっくり。

先生は特に次の仕事などはないとおっしゃっていましたが、本当かな?(今年の年賀状には自由気ままな生活を楽しんでいるとあったのでお元気そうです。)
そしてこの日は、翌日のソフトボール大会を楽しみにしてらっしゃいました。そういえばゼミ合宿のとき、先生が短パンで楽しそうにテニスしていたことしか覚えてないぞ。

お疲れさまでした、これからの人生も楽しんでください!
 

2018-03-21

『古本屋ツアー・イン・神保町』

『古本屋ツアー・イン・神保町』(小山力也著、本の雑誌社、2014.11.10)読了。
古本屋を巡り歩いたレポ記事を載せたブログを本にしたもの。
この本は古本の街・神保町に特化したもの。

時系列もおもしろいけど、やはり地域ごとにまとめてあるとわかりやすいな。
目次の分類も便利。中にもついているとなお良かった。まあ文章を読めばわかるんだけど。

行ったことのある店や、行ったことあるはずだけど多分移転したな、という店は、そうそうこんな店あったなあという覚えがあるのもあるが、全然知らない店も多い。ちょっと奥まったところや2F以上の店、専門店は行きにくいしね。
メインの通り沿いだけでなく、ずいぶんいろいろなところにいろいろなお店があるんだな。著者の人も恐る恐る行っているのもおかしい。
老舗が安定してあるのはほっとするし、新しい店もできているのは嬉しい。神保町といえども、なくなってしまう店もあるのだけれど。
神保町なので「しっかり値」が多そうなのはさすが。
SF、ミステリ、幻想文学、児童文学が多いお店とかはまた/そのうち行ってみたい。

書泉ブックマートや冨山房の店舗は閉店しちゃったけど、三省堂・書泉・東京堂などの新刊書店も含め、これからも「本の街・神保町」、頑張ってほしい。

しかし奥付の書名が間違っていて、紙を貼って訂正してある。つい「~ジャパン」にしちゃったのか、本の雑誌社。
 

2018-03-19

「燭台切光忠」見てきました!(みたび)

2018.3.11、みたび水戸へ。
刀を擬人化したゲーム「刀剣乱舞」(DMMゲームズとニトロプラスが共同製作)の私イチオシのキャラクターの元ネタ、「刀 燭台切光忠」を見に。
今年は関東大震災で焼けてしまったこの刀の「写し」がともに展示されるというので。
行ってから少し間があいてしまいました。そして例によって長いよ!

ちなみに1回目2回目はこちらに。

2年前と同じく、今回も梅まつり中で、昨年に続きアニメ「花丸」とのコラボも。
JRもコラボに参加していて、常磐線の各駅ではキャラのスタンプラリーもやっている。
ラリーのスタンプは駅だけでなく、博物館施設の分もある。
駅スタンプは各駅の改札を出ないといけないためパスし、梅まつり中なので水戸駅ではなく今年も臨時駅・偕楽園駅で下車。
この駅にはスタンプはないけどスタンプラリー用の台紙兼用のパンフレットが他の観光パンフレットと一緒に置いてあって、梅を見に来た一般の観光客とおぼしき年配の方々とかがそれを怪訝そうに見てる…(笑)(でもわかってかわかららずにか、のち博物館でスタンプばしばし押してる白髪の御婦人とかもいらしたが…?)


まずは偕楽園駅から石段上ったところにある常磐神社義烈館。
2年前とは少し展示品も入れ替えがあるようで、斉昭自身の打った刀とかは初めて見るかな? なんとなく刃文とかが素朴で素人っぽい気がする。
ここは鶴丸の「担当」で、内部の入口正面に等身大パネル、建物外には複数の幟旗。硬めの歴史展示と違和感ありまくりで何かちょっと申し訳ない。
神社の社務所で花丸の伊達組と加州くんの絵馬購入、持ち帰り。
入口前の知足のつくばいも健在。


今年はほぼ満開の梅の咲く偕楽園を南西へ抜け、次は本命、徳川ミュージアムへ。
途中道路は偕楽園に来る車で渋滞中。各地駐車場も満車状態。
徳川ミュージアムはアニメ花丸だけでなく、ゲーム本体ともコラボしている。
入口前で少し並び、中に入ってからは通常の売店で関連グッズを買ってからコラボグッズ専用のレジに並んでいろいろ買う。買ったものについてはのちほど。

企画展「刀剣プロジェクト成果展II」
会期:2018年1月6日(土)~2018年4月8日(日) ※休館日:月曜日、ただし2月・3月は全日開館
今回は関東大震災で焼刀になってしまった水戸徳川家の刀剣のうち、「太刀 児手柏」と「刀 燭台切光忠」の「写し」が制作され、並べて展示されている。
でも別ケースになってる燭台切の方が明らかに特別扱いされていて、水戸徳川家一の名刀とされている児手柏とその写しは他の刀剣と同等に並べてあって、なんだか申し訳ない…。

で、その「刀 燭台切光忠」の写しはというと、思っていたより刃文とか派手じゃない? 押型だともっと細かい模様が…と思ったけど、刃文の方じゃなくて「映り」という方だったらしい。一応写真撮ったけど、刃文も映りも全然わからん…。
備前伝の作風を得意とする刀工だという宮入法廣の作。押型や記録があるとはいえ、制作そのものにもいろいろ工夫したり苦労したりしたらしい。玉鋼より歴史の古い「銑(ずく)」を使ったりとか、磨上げ前と推定される長さに一旦作ってから現在の寸法にするという方法を取ったりとか。(パンフレット解説より)
金のハバキも作って、茎をあえて銹た感じにしてあるのもこだわりらしい。
今の黒い姿も格好いいけど、在りし日の姿もなかなかだね…!
もちろん本体も改めてしみじみ見てきました。

「太刀 児手柏」の写しは、表が波打ったような大乱れ、裏がまっすぐな直刃という、表裏違う刃文がやはりおもしろい。裏側を見せる鏡はもっと全面見える長いものにするか、直接裏側も見えるように展示して欲しいなー。
こちらは大和伝や相州伝の作風を得意とする刀工だという月山貞利の作。茎は銹なく銀色で、本科にあった「包永」という銘や「天正二年~」という年紀なども刻んである。

その他にも被災後に他家から贈られたという焼刀ではない刀剣(守家の太刀、「鉋切」という異名を持つ長光の小太刀)や、焼刀だけど龍の彫り物の残っている正宗の短刀なども展示されている。

ミュージアムはゲームとのコラボがメインで、中にゲームの納刀と抜刀の2種の立ち絵が。
2年前と同じく車の横にも置いてあったけど、確か抜刀絵だった2年前と違い今年は納刀絵の方になっている。クラシックカーとお似合いだね!

庭のベンチには家康と光圀の像がすわってます。
家康の像は2年前はなかったかな?

アニメ「花丸」とのコラボはガーデンテラスレストランの続き棟のイベントルームにスタンプと今回コラボの12人全員がおさまっているパネルがある。パネルの前はステージになっていてキャラに混じる感じの写真撮影可。燭台切単体の等身大パネルもあったけど、幟旗は気づかなかった。あったのかなあ。アニメの燭台切の出る回のエンディングも流していた。
ガーデンテラスレストランにコラボメニューあったらしいけど、並んでいたので残念ながら見送り。

買ったものはクリアファイル(表裏とも刀本体、裏面はハバキの金が付いた部分のアップ)、缶バッジ2種(本体と再現作)、押型付箋、小冊子「アートブック刀剣」、等身大写真つきパンフレット2種(本体と再現作)、レモンキャンディ、ハーブティー、黒豆きな粉飴。
コラボグッズはクリアファイル(表にキャラの抜刀絵、裏に小さめに刀本体の写真)、干菓子(葵紋や燭台切の紋、刀の姿などがつけてある)。トートバッグ、ポーチ、スチームクリーム、マスキングテープはパスしました。
関連グッズやコラボグッズがほとんど品切になってた2年前を思うと、量たくさん揃えてくれるようになっていて嬉しい(金箔チョコ欲しかったな…まだ言ってる)。
あ、あと明利酒類さんが出張してきていて、「金箔入り梅酒」も買っちゃいました。


偕楽園まで戻って梅や吐玉泉を見たりしながら西門を抜け、茨城県立歴史館へ。
公園っぽいところを通って行ったが(水車小屋とかあった)、そこも歴史館の敷地だったらしい。
正面玄関に向かう前庭にトーハクくんみたいなキュートな埴輪が。2年前からあったかな? そしてその横に大倶利伽羅の幟旗…。入口や中にもあったよ幟旗。
特別展「一橋徳川家の200年」開催中。蒔絵のお道具とかすごいね~。皇室から輿入れしてきた人の道具には葵紋と菊紋が両方ついている。刀剣もいくつか出ていたけど、最後の方にあった光忠の太刀に、「難易度の違う」3種類の説明がついていておもしろかった。


施設分3箇所のスタンプが集まったので、再び偕楽園に戻りポストカード引換。昼前にクリアファイル2種と缶バッジ買ったときはすいてたけど、午後は少し列ができてて、ここでも一般客の不審の目を浴びていた。
クリアファイルは表面がそれぞれ弘道館をバックに伊達組と加州くん、格好良く夜梅を見ている内番ジャージの燭台切で、裏面はともに図柄は違うけど梅を背景にした本体の写真(徳川ミュージアムの)。
ポストカードはクリアファイルの表面と同じ。

偕楽園駅から水戸駅まで電車に乗ろうと思ったら偕楽園駅停車は15:30までとのこと、バスに乗って水戸駅に行くことにする。
偕楽園東門・常盤神社北参道のバス停でうまくバスに乗れる。道は混んでるようで遅れ気味、バスも満員に近く偕楽園・常盤神社前のバス停ではかなりの人が乗れないほど。なんとか間に合いそうだったので、最寄りのバス停で降りて弘道館へダッシュ!


閉館時間ぎりぎりで弘道館に駆け込む。入れてくれた職員の方、ありがとうございます! ポストカード引換はもう終わってるから、無理にスタンプ集めなくても良かったのだけど、せっかくなら伊達組4人分揃えたいよね! ここは「学校」だけあってか、「担当」は少年の姿の貞ちゃん。
弘道館は2年前は行かなかったので今回初めて、あんまり時間なかったけど、一通り中も梅の咲く庭も見られてラッキーでした。
特別史跡で正門や「正庁」の建物とかは重要文化財だったのか。有名な藩校だということは知ってたけど、無知ですみませんでした。


水戸駅に行って、さすがにコラボ弁当は売り切れだったので、2年前も行ったスープ軽食屋さん「Soup Stock Tokyo」水戸エクセル店で昼食兼夕食。五穀米のラタトゥイユカレーと九条葱と鴨のスープ。スープのバリエーションいろいろあっておもしろいです。

水戸駅は構内には天井にずらっと横断幕(2種あって1種は燭台切の顔入り)、北口外には今回コラボの12人全員の幟旗、南口には駅ゲート壁面にアニメコラボプリントしてあってでっかい加州くんと燭台切が立ってる。改札内の売店横とかにも12人それぞれの幟旗が立ってる。構内のスクリーンでアニメの燭台切の出る回のエンディングも流してたし、いろいろいっぱい。
みどりの窓口の中にある加州くんの駅スタンプを押して、今回のミッションはコンプリート。

アニメコラボのラッピングバスにもラッピング電車にも乗らなかったけど、上野駅あたりで下り電車がラッピング電車だったのを見ました。
行きは上野出るとノンストップの電車だったので、駅名表示のかわいいキャラ絵も見逃したな。
燭台切の声優さんの水戸駅の案内アナウンスとか徳川ミュージアムの音声ガイドとかもそう言えば聞かなかったな…。

水戸と言えば黄門様だったんだろうけど(もちろん今も街の各所に銅像などを確認)、いやー燭台切すっかり水戸の観光大使だな。
(去年もこんなだったのか? 去年もアニメとコラボしていたようだけど、行っていないので)
さすがに県庁所在地だけあって、刀剣女子ばかり目立った山姥切展時の足利市よりずっと大きく人通りも多い街だけど、「燭台切さん」はきっと水戸の観光収入にかなりの貢献をしているのだろうな。嬉しいけど、ちょっとこそばゆい感じ。

今年もありがとう刀剣乱舞、徳川ミュージアム、そして燭台切光忠!
 

2018-03-19

「燭台切光忠」見てきました!(再び・2016)

今年も「燭台切光忠」見てきましたが(3回目)、2年前に2回目見に行っているのでそのときのことをさっと。
ちなみに1回目はこちらに。


2016.2.21、再び水戸へ。
刀を擬人化したゲーム「刀剣乱舞」(DMMゲームズとニトロプラスが共同製作)の私イチオシのキャラクターの元ネタ、「刀 燭台切光忠」を見に。

今回は梅まつり中ということで、期間のみ停車の臨時駅・偕楽園駅で下車。梅はまだちらほらという程度。
「水戸の武」周遊イベントとしてゲームとコラボしていて、対象施設を3箇所以上まわってくると、偕楽園の好文亭と水戸市内の弘道館をバックにしたキャラの立ち絵のついたポストカードがもらえる。同じ柄のクリアファイルも販売してる。これが目当てだったのでなくならないうちに、なるべく早く行こうと(本当は梅まつり初日の2/20に行こうと思っていたが、確かこの日は天気がひどく悪かった)。

ポストカードcheckpoint1、まずは常磐神社義烈館。
偕楽園駅から石段を上って行ったところにある、水戸徳川家の光圀と斉昭を祀っている神社の資料館。
光圀が編纂に着手した『大日本史』や、幕末の斉昭が作らせた大砲や陣太鼓など。撮った写真を見ると絵馬展とかやっていたようだ。
義烈館の前にはEテレの「2355」で出てくるのと同じ知足のつくばい。「吾、唯(だ)足(ることを)知(る)」の各漢字の「口」部分を共有している手水鉢。きれいな水は入ってたけど、小さくてちょっと本当には手は洗えないかな…。

ポストカードcheckpoint2、茨城県立歴史館。
偕楽園を抜けて北西側にある歴史博物館。敷地内には昔の学校とかが移築されていて結構広い。
特別展「茨城の宝I」というのをやっていて、目玉は鹿島神宮所蔵の国宝の直刀、
「(音+師のつくり)霊剣 黒漆平文大刀拵(附刀唐櫃)」
(ふつのみたまのつるぎ くろうるしひょうもんたちこしらえ つけたりかたなからびつ)。
すごく長い直刀で(271cmとある)、いかにも古い刀剣なんだなあと思わせる。
手に持ってその重量を感じられるレプリカもあっておもしろかった。

ポストカードcheckpoint3、徳川ミュージアム。
本命の目的地。
「刀 燭台切光忠」は、いちばん奥の部屋だった1年前と違って入り口近くのスペースに。
前の年の「特需」で調査研究ができて(刀剣をしまっておく箪笥も買ったらしい)、「刀剣」としての形での展示に耐えられると判明したとのことで、布をかけた刀掛け台?の上に刃を上にして置いてある。写真撮影OKだったけど、うっかりスマホカメラのフラッシュ切り忘れちゃった…まことに申し訳ない…。
ゲームとのコラボでキャラの納刀と抜刀の2種の等身大の立ち絵パネルあり。一つは刀の横だけど、何故かもう一つは水戸徳川家関係者のどなたかが乗っていたという車(今となってはクラシックカー)の横に。ほら、格好いいよね?
売店に貢ぐ気満々で行くと、間が悪くて、博物館でのコラボ品のチョコとか飴とかはすべて品切。一週間後くらいには再入荷したらしい。くうう…。

(ポストカードcheckpoint4、弘道館、はこの年は行かず。)
3ポイントでポストカード2種もらえるので、偕楽園の引換所で無事ゲット。
クリアファイルも買えた。

てくてく歩いて水戸駅のところにあるスープ屋さんで食事。途中で何かあればと思っていたのだけど、線路に近い道は繁華街じゃなくて、気軽に入れる喫茶店とかがなかった…。

さてもう一仕事。今度は駅の南側に抜けてさらにてくてく歩いて明利酒類という酒屋さんで「燭台切光忠」のラベル付きの梅酒を購入。ここは2階が「別春館」という酒の資料館になっている。実は1年前にも行っていたのを、行ってから気づいた。

ということで2回目終了。
 

2018-03-17

『ちいさいおうち』の各版の違いについて

児童書専門店「教文館ナルニア国」で今日から「ばーとん展」やってるというので、昔書いた文章を引っ張り出してきて加筆訂正。
元執筆は1998.5.1付「ぱろっと」(内輪のコピー誌)。
なお、内容はすべて個人の感想、類推です。

「岩波の子どもの本」の『ちいさいおうち』(バージニア・リー・バートン文・絵、石井桃子訳、岩波書店)が右開きから左開きになったこと、別に大型版が出ていることは知っていた。しかし先日、表紙が違うこと、中の文章も結構変わっているらしいことに気づき、ここはひとつ各版の比較をしてみようと思い立った。それぞれの版だけを見ていると気がつかないことも多く、なかなか興味深かった。比較に用いた版は以下の通り。日本での出版の順序は、旧版→大型版→新版。
旧版:1954年4月15日第1刷(1968年4月10日第13刷)/20.7×16.4cm
大型版:1965年12月10日第1刷(1996年4月5日第40刷)/23.7×25.3cm
新版:1981年3月17日第25刷改版(1994年5月10日第43刷)/20.7×16.4cm
英語版:1942年(1969年renewed)/23.7×25.3cm

まず全体として。版・刷の記述から類推すると、「岩波の子どもの本」として出た最初の旧版から、1965年に本の開き・訳文の変更などの大改訂をして大型版が作られたものと思われる。この大型版は、原書の英語版と同じ大きさであるだけでなく、タイトルの飾り文字・文章のレイアウト・ページ数の字体までなるべく原書と同じようにしており、形としては最もよくできている。大型版は以後そのままの形で刷を重ねている。「岩波の子どもの本」としてはしばらく旧版のまま出続け、1981年になってようやく大型版で行われた改訂が反映された新版ができたらしい。ただし大型版と新版もまったく同じではなく、訳文はさらに見直されたようである。「改版」となっているとき以外でも細かい修正がされているかもしれないが、さすがにそこまでは調べきれなかった。

版型について。大型版は原書の英語版と同じ大きさだが、旧版と新版は「岩波の子どもの本」のシリーズのため版型が統一されており、絵全体が小さくなっているほか、横長のものを縦長にしたので上下に原書にはない余白がかなり入ってしまっている。高いビルができたシーンなど、ページの上ぎりぎりまで絵があって圧倒する感じになっているのが、余白が入ってしまって少々迫力が削がれてしまっている。旧版と新版でも、新版の方が上下の余白を均等に近くとっており(旧版は下につめている)、かえって周り全体がスカスカした感じになってしまっている。見返しにある風景の変遷の絵も、旧版と新版は縦長にしたため、空の部分が広くなっていて微妙に感じが変わっている。「岩波の子どもの本」の統一形式が、絵の雰囲気をやや損なっているところがあると言える。

表紙について。「岩波の子どもの本」の旧版と新版の表紙の絵は、何と別に描き直したもののようである。飛んでいる鳥や煙突から出ている煙も大型版・英語版のものと違うし、壁の色もベタッと一様だし、何よりも家そのものが横幅が狭くなっていて明らかに違っている。バートンの絵ではないのだろうか。裏表紙の太陽ひなぎく(?)の絵も大型版・英語版では版面いっぱいに描かれているが、旧版・新版では本全体が小型であるうえ中央に小さめに印刷されているので、ずいぶん印象が違う。ちなみに表紙の地の色は他が全て水色なのに対し、旧版のみ薄緑が使われている。

構成について。旧版のみ右開きで文は縦書き、そのため中の絵が裏焼きになっている。バートンの絵はちゃんと描けているので裏焼きになっても左右のバランスが悪くなったりしてはいないが、物語の流れを考えての処置だろうが、絵の印象は微妙に変わってしまう。これはちょっと微妙か。そして、旧版には原書の英語版にはない、ほとんど文章のみの見開きが二回出て来る(カットとして別のページの絵を一部使用している)。これは前後の絵についている文章が長くて入りにくかったためだろうが、文の内容が絵に対応しているので、やはり原書の通り同じページに納めるべきだったと思う。大型版・新版ではこの文のみの見開きは両方ともなくなっている。文章のレイアウトや文の絵に対する配置などは大型版はほぼ原書と同じようにしており、新版もなるべく合わせようとされているが、版型の違い、字体の違い(しかも大きい)などで少し違うところもあり残念である。旧版は縦書きのうえ文章のレイアウトも画一的で原書の工夫が活かされていない。なお「岩波の子どもの本」である旧版と新版には漢字にふりがながあるが、大型版にはない。

文章について。旧版→大型版のときに訳文に大幅に手を入れた模様。旧版はかなり文章を省略したところがあったが、大型版・新版では完訳に近い。前からあった文章も全面的に見直し、言葉はかなり変わっている。大型版と新版は大体は同じだが、漢数字をアラビア数字にしたところや細かい言葉づかいで少し変わっているところがある。また、新版は版型の小ささのため入りきらなかったらしく、やむなくカットしたと覚しき部分もある(新しい場所を見つけたときのセリフなど)。原文を読んでみると、訳文では言葉を補っていたり直訳ではないところもあって、ニュアンスが微妙に異なっていておもしろい。また、同じフレーズの繰り返しが出て来るところがあるのだが、昔話のようにその部分はなるべく同じ表現で繰り返した訳文にすべきではないかと思う。違う表現になっていたり(“she watch-ed the children …ing ~"のところなど)、旧版では繰り返しが省略されていたり(最終ページの“Never again …, Never again…"のところなど)していて、言葉のリズムの問題なので、できれば同じように翻訳しておいて欲しかった。

その他。月の満ち欠けの表の絵が、旧版では三日月が半月にならずにだんだん太くなって満月になっているというありがちな形状だったのが、他の版では直っている。しかし大型版・新版のと英語版のは月の向きを含めて絵が違う。日本のは日本で独自に直したのだろうか。

文章の最終的な吟味した形は新版なのだろうが、全体としては大型版が最もよく原書の形を伝えていて好ましいと思う。バートンは文字も含めた見開きページ全体のレイアウトをよく考えて絵本を作っているようなので、「岩波の子どもの本」の形は少々無理があったと言わざるを得ない。日本の絵本界において、素晴らしい絵本を次々に出した「岩波の子どもの本」の功績はもちろん言うまでもないが、個々の作品(特に翻訳もの)については版型の統一と小ささが、絵の変更(裏焼きなど)・文章量の限定などのマイナス面を含む場合があり、絵本出版の難しさを表している。

以上、「岩波の子どもの本」の悪口をさんざん言っているようだが決してそういうわけではなく、客観的に気づいたことをまとめてみたものである。
そして、「私の『ちいさいおうち』」は、やっぱり子どもの頃から慣れ親しんだ旧版で、私は今でもこの本がとても好きである(いやーでも昔からこの結末では根本的解決になっていないのでは…と思ってはいる)。
 

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